投資と歴史の趣から選ぶおススメアンティークコイン

投資対象としての面と歴史の面、双方からおススメのアンティークコインを選定しました。

投資目的と歴史の背景から選ぶおススメアンティークコイン

アンティークコインにおいて、予算で自ずと狙いは決まってきます。

アンティークコインを価値を決める主な要因は希少性ですが、ご自身が興味を持てる歴史や背景に触れながら好きなアンティークコインを選んでもいいのではないしょうか。

今回は数あるアンティークコインの中でも最初に購入するのにおススメできるアンティークコインをご紹介します。

数ある投資商品の中でもインフレヘッジとなるディフェンシブ投資商品と歴史に基づいた趣味要素の強いアンティークコインはとても希少な投資商品で興味を一度持つとなかなか面白く熱狂的なコレクターも多く存在します。

この記事を読んでいる方はアンティークコインについて興味をお持ちだと思うので、この記事を参考に金額問わず是非一枚手に取ってみて頂きたいと思います。

ナポレオン1世の20フラン金貨

ナポレオン1世の20フラン金貨

アンティークコインの場合、希少性の違いは同じシリーズの中でも、オークションで段違いの価格をつける時があります。

これは希少年号と呼ばれていたり、希少なミントーマーク、そして、保存状態によって評価に違いが出るためです。

ナポレオン1世20フラン金貨のパリ(A)ではほとんど地金の価値なのに対して、ロラッシェル(H)、ジュノア(CL)の希少性が高く、ボルドー(K)ユトレヒト(U)ペルピニャン(Q)などが続いて希少価値が高くなります。

これは完全に製造数が少ないものが価値が高く扱われている典型的な例です。

もちろんアンティークコインの状態=グレードという要素が加わって価格が確定しますが、20フラン金貨の場合は希少性の高いミントマーク(造幣所のサイン)が価格決定の主要因となります。

20フラン金貨の1815年のスン・ジュール(百日天下)タイプは、パリで製造されたものが分かりやすく、普通品は地金価値の50%増で取引されることが多いのですが、美品になると2倍3倍の価値になり、未使用品だと普通品よりも5倍ほどの価値まで行くことも。

最終的にはグレーディングによって雲泥の差がつきます。

ミントマークとは
ミントマークはコインを鋳造した場所を特定するために付けられ、通常アルファベット1文字か2文字でコインに付けられるマークです。

近代のころ植民地などにより造幣所が自国外で存在し、これら造幣所を特定するために付けられました。

ドイツ帝国(プロイセン)20マルク金貨

プロイセン20マルク金貨

歴史に通じるとアンティークコインの世界がもっと面白くなるとは言うまでもないでしょう。

1枚の金貨もその発行された背景が判然としないままでは如何に投資目的で所有していたとしても純金のインゴットと同じ扱いとなってしまします。

それはとても残念なことで、ここでご紹介するアンティークコインは投資目的からすると希少性からは少しかけ離れている1888年のドイツ帝国20マルク金貨についてご紹介します。

ドイツ帝国1888年銘の20マルク金貨は3種類あります。そして1888年、ドイツには皇帝が3人いました。

こんな冒頭で話始めたらアンティークコインが歴史と深く紐づいており、興味を惹かれる方も多いのではないかと思われます。

もちろん皇帝は一人という決まりがあるので同じタイミングに3人の皇帝がいたわけではなく、同じ年に皇帝が3人も入れ替わったという事が事実です。

何故、同じ年に皇帝が3人も入れ替わったのか?歴史の背景について急に興味をそそることでしょう。

それは当時ドイツ帝国皇帝ヴィルヘルム一世がこの年の3月9日に崩御され、皇太子のフリードリヒ三世が即位。

フリードリヒ三世は持病の胸部疾患を持っており、即位して僅か3か月で崩御してしまします。

そこですぐに即位したのが皇太子のヴィルヘルム二世。

ヴィルヘルム二世はヴィルヘルム一世の孫。

彼が1888年に即位した最終的な皇帝です。

ドイツ帝国に加盟していた王国や大公国、侯国などは2マルク銀貨以上の発行権を有していました。

プロイセンもそういった例に漏れず、20マルクまでの銀貨と金貨を発行してきました。

ところがヴィルヘルム一世が晩年、金貨を除く他の額面の紙幣や銀貨を製造しなかったのです。

一方のヴィルヘルム二世にも10マルク金貨はありません。

ここで3人の皇帝に唯一1888年銘がすべて存在するのがドイツの20マルク金貨なのです。

これらはどれも希少性がなく、ヴィルヘルム一世の金貨が53万枚、フリードリヒ三世が536万枚、ヴィルヘルム二世が75万枚の製造数。

手ごろな値段で買える金貨ですが、歴史の背景的には1年で皇帝が3人もいるなんて長い歴史あれどなかなかお目にかかれるものではありません。

アンティークコインに対して投資としてだけでなく歴史的な背景も含めて楽しむことができるおススメのコインです。

ターレル銀貨

ターレル銀貨

ここではターレル銀貨についてご紹介。

オーストリアのマリア・テレジア(ハプスブルク帝国の女帝)を描くターレル銀貨、そしてプロイセンのフリードリヒ二世(第三代プロイセンの王様)を描くターレル銀貨があります。

マリア・テレジアのターレル銀貨1780年銘で、フリードリヒ二世の1786年銘なのでわずか6年しか違いがありません。

それは二人が崩御した年であり、治世最後の年に発行されたアンティークコインです。

この二人が即位したのは同じ1740年でした。それ以降、版図を接する彼らは宿命のライバルとなり、その期間争いを続けてきました。

マリア・テレジアのターレル銀貨は紅海などアラビア方面での交易に使われ20世紀に入っても使用され続けました。

このため、オーストリアは1780年銘のまま、ずっと製造を続けてヨーロッパで市販されていました。

そういった経緯もあり街角の両替商で20枚、30枚とターレル銀貨を買い求め、アラビアの辺境を旅する時の支払いに用いられました。

一方のフリードリヒ二世のターレル銀貨の1786年銘の面白さの一つは、英語国民の間にも、「デス・ターレル」と呼ばれ、晩年の肖像とともに親しまれてきました。

列強との戦いにベルリンが窮地に追い込まれながらも、ロシアの皇帝に彼の崇拝者であるピョートル三世が即位、反プロイセンの同盟から離脱してくれたのが大いに国益に繋がったからと言われております。

ちなみにフリードリヒ二世が刻まれる通常のターレル銀貨とデス・ターレルの違いはどこなのでしょうか?

それはミントマークがベルリン(A)にだけ存在し、ブレスラウ(B)、ケーニヒスブルク(E)にはありません。

ミントマークの両側にピリオドが打たれており、年号を二分した恰好となって大王の没年月日を示しているから見分けが付きやすいです。

現在のアンティークコイン市場ではターレル銀貨と、デス・ターレル銀貨ではおよそ30%程価格も違います。

また、フリードリヒ二世はマリア・テレジアから領土を奪った際、これを快く思わない造幣廠の刻印師が貨幣に細工をして大騒ぎになるという珍事件が起きます。

ターレル銀貨の額面には「EIN REICHS THALER」とありますが、これを「EIN REICH STHALER = 一つの帝国が彼に盗まれた」と読めるように間隔を調整して勝手に変更しまいました。

もちろんこの刻印師はそのあとすぐ発見され、処罰されます。

古代ギリシャのコイン

古代ギリシアコイン

もともと古代ギリシャのコインは人気が高いです。

これは製造技術がまだ未成熟ということもあり貨幣1枚1枚をハンマーで打ち付けて製造していた鋳造工程からも芸術品として名高いです。

こうした古代コインは、アテネの女神であるアテナを描くテトラドラクマ銀貨、それにシラクサのアレトゥサを描くテトラドラクマ銀貨、それにマケドニアのアレクサンドロス三世大王を描くテトラドラクマ銀貨が有名です。

古代ギリシャでは各ポリス、地域ごとに鋳造されるコインが別に存在しており、アテネやコリントも有名です。

各ドラクマでも重さ、価値が変わってきます。

古代コインとは?

紀元前に鋳造、発行された貨幣を総称して古代コインと呼びます。

我が国日本において最初の貨幣とされるのは西暦708年に発行された和同開珎ですが、世界で一番古いコインは、紀元前7世紀にトルコで発行されたリディア王朝の金貨。

この時代のアンティークコインはハンマーで打ち付けて発行するコインや手掘りした型に金属を挟み込んで発行することがほとんどです。

全てがハンドメイドなので一つとして同じコインがなく、人気のジャンルでもあり、一つ大切にできるコインを選ぶのにとてもお勧めできるコインと言えるでしょう。

デナリウス銀貨 – ブルータスの肖像

デナリウス銀貨

ブルータスと聞いたらまず思い浮かぶのがシェイクスピアの演劇に登場する名台詞「ブルータス、お前もか」でしょう。

紀元前44年にカエサルを暗殺したブルータスが発行したコイン。

最終的にブルータスは後世に残るほどの大金星を上げたのですが、カエサルを暗殺した2年後アントニウスの軍勢に敗れ自決することとなります。

ブルータスの古代コインはやはり他の古代コインに比べても格別に人気が高いといえます。

欧州の年号はユリウス暦を1600年間採用されていたこともあり欧州圏では超有名であり、歴史のターニングポイントであり、親しまれてきた誰もが知る歴史。

当たり前のことですが、日本人なら織田信長を知らない人はいないと思いますが、欧州圏ではガイウス・ユリウス・カエサルを知らない人はいないでしょう。

歴史の背景もさることながらやはり時代の変革期に発行された貨幣は発行枚数が少ない傾向にあります。

このことから希少性、歴史の深さもさることながら是非知って頂きたいコインとしてご紹介しました。

5ギニー金貨

5 guinea

総じて希少価値が高く、コレクターの目を惹きつけて止まないのが5ギニー金貨ではないでしょうか。

チャールズ2世の時代(1663年)に使用され始めた金貨の単位「ギニー」は、アフリカのギニアにて鋳造された金貨です。

当初の5ギニー(イギリス)肖像画の下に像と城(エレファントキャッスル)が描かれていましたが、12年後の1675年には像だけになりました。

その後、イギリスの貴金属貨幣には意味のある文字が記されています。アンの「VIGO」はスペインヴィゴ沖を侵略して土地を奪ったことを知らしめるためにあしらわれた。

とりわけ5ギニー金貨の「VIGO」表記はイギリスのコインの中でもかなり希少な部類に入ります。

おススメアンティークコインについて

今回ご紹介したアンティークコインや古代コインはどれも有名なコインですが、まだ認知度低い日本においてはまだまだ知られていない素晴らしいアンティークコインが存在します。

今回触れていない中国の古代コイン、ロシア、日本、スペインなど素晴らしい時代背景と希少性を持つコインが多数存在します。

今回ご紹介したコインを見てご自身で興味のあるジャンルを絞り、調べることによってさらにアンティークコインの世界に踏み込む第一歩となれば幸いです。